1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

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考えるヒント:商品開発のセオリー スパーキング

24.「ニッチ戦略から独自化・高満足化へ」

ニッチ戦略を、独自の魅力の開発へ

ニッチ戦略はスキマ戦略という、ニッチな企業のニッチな発想ではありません。
大手のメーカーにとっても、「独自化」「高満足化」戦略として大変重要です。
マス・マーケットの商品はコモディティー化して、どの商品も均一化し、価格で勝負という状況になっています。
別な言い方をすると、「で」型の商品です。
軽自動車「で」いい、ヴィッツ、フィット「で」いい。
軽自動車「が」いい、ヴィッツ、フィット「が」よいといわれる、「が」の開発が必要です。

商品が溢れ返っている中で、消費者はどの商品を選択してよいか迷っている。この時代、自分をはっきりさせ、他にない独自性を明確にすることが大手のメーカーにとっても重要です。
ありふれた商品ではなく、他にない「独自の魅力開発」です。

「独自化」とは

「独自化」にとって重要なキーワードは、「スペシャリティー化」と「限定化」です。
スペシャリティー化は専門性を明確にすることです。あれも、これも、それもではなく、これだと明確化することです。
いすゞ自動車は「ディーゼル」に特化して、専門化し、富士重工は「四輪駆動」に特化して、専門化しました。
また、色、スタイル、使い勝手、遊び心も重要です。

「限定化」とは捨てることです。
「全ての人のため」ではなく、「あなたのため」だけのが、限定化です。
「50才になっていない方は、飲んではいけないお酒です。50才になってから、大人の味を堪能してください」。限定化の考え方です。

ニッチ戦略を独自化戦略へ発展させ、「魅力」を高めることが急務です。
「独自化」のアイディアについては、機会があったらまとめてみたいと思っています。(みなさんのご要望があれば)

高満足化は個客発想で

マス・マーケット発想では高満足は得られません。個客発想が重要です。
エアコンの開発プロジェクトをコンサルティングしたことがありました。
個客発想をベースにアプローチをしようと、100人の個の客を具体的に設定し、エアコンに求めている悩み、期待を収集してみました。
方法は住民台帳から抽出した100人の自宅を訪問して、直接話を聞き、共通して重要な項目をベネフィット化しました。
江東区のあるお宅は、住宅密集地の中で、隣に手が届くところにエアコンを置きたいのだが、排気口、音の問題をどう解決するか、いろいろな悩み、期待がでてきました。

マスメリットがマスデメリットになる時代です。また、情報化社会では情報コストは限りなくゼロに近づきつつあります。消費者主導の経済となり「個客」の要望にきめ細かく、迅速に対応することが価値を創造する時代です。

ニッチ戦略をベースに、グローバルニッチ、マスカスタマイズなどの戦略もこれからの戦略になってきています。

日本オリエンテーション 松本勝英

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