1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモトミネラル」

マツモトミネラル第143号

配信日:2005年09月06日

第143号
『4つの感情』『想像力』『むずむず』『異化力』『生きることを楽しむ』


★コオロギの同居人
 毎年この時期になりますと、コオロギの同居人がきます。
9階のベランダで鳴き始め、次に台所で鳴いています。
今は何でなのかわかりませんが、玄関で鳴いています。
昨日は梨の切れっ端を置いたのですが、食べた形跡がありません。
この数年、毎年この時期の現象です。いろいろ不思議。

★「生き方、死に方」 
 8月31日が、63歳の誕生日でしたので、これからの「生き方、死に方」に
ついて考えていたことをメモにしてみました。
「ちょっと先に」が私の生き方、死に方の基本的考えです。
生きているときは、ちょっと先に、ちょっと先のことに好奇心を持つ、
ちょっと先の本を読む、ちょっと先の発信をする、あくまでもちょっと先で
あって、大きく先という考えはありません。

死ぬときも同じ、人より「ちょっと先」に死ぬのがいいですね。
楽しく学び、楽しく遊び、楽しく仕事をすることが出来なくなるようであれば、
「ちょっと先」に死にたいですね。
最後の晩餐をしてくれるといっている人がいるので、ぜひ最後の晩餐はしたい
です。
死んでから30日ぐらい後に、有志で飲み会をやって欲しいと思っています。
飲み会の場所などもいろいろ考えています。
行きつけの店の主人が腕を振るってくれて、銭湯を借り切ってやるのも
いいし、時々行っている湯河原の割烹旅館もいいですね。
飲み会は30人位で、ちょっと泣いてくれる女性がいて、松本さんてちょっと
おもしろかったよねと言ってくれる人がいて、お金借りていたが返せなく
なっちゃったという人がいて、あれはどんな意味だったのか聞いておけば
よかったという人もいて、もう少し一緒に飲みたかったよねといってくれる
人もいて、しかし松本さんと仕事をするとしんどいよねという人もいて、
当社のコンサルティングはおもしろい成果が出なかったよねという企業の人も
いて。
良い話も、悪い話も、いろいろがいいですね。未完。

★マイカレンダー 8月22日(月)-9月5日(月)
コンサルティング3社、セミナー2日間、コンサルティング打ち合わせ3社、
商品開発大全セミナー「感性トレーニング」打ち合わせ1回、今後の仕事打
ち合わせ1回、求人面接1人。映画1回。

コンサルティングテーマは「独自性」でした。独自性を魅力化する、独自な
技術シーズを魅力化する、後発参入だが、自社の強さを生かして魅力的な
独自化を図る。おもしろいテーマです。

コンサルティング打ち合わせテーマは3社のうち2社はともに、生活研究
でした。
新規カテゴリー商品の開発には、生活研究が重要で、役にたつ生活研究の
ありよう、具体的テーマ、方法を研究するなどが課題です。
他の1社は、潜在市場の顕在化、そのためにどのようなマーケティング展開
を考えるか。3社ともおもしろいテーマです。

セミナーは「商品開発プログラムのたて方30時間コース」。
台風接近の中でのセミナーでしたが、セミナー直撃を免れて一安心。
コンセプト開発と評価、「が」づくり、ポジティブの拡大、生活DELIGHT、
商品コンセプト開発、評価のステップ、方法、評価感性を高めるなど。
第86回が10月26日スタートです。
興味ある方は http://www.jorien.com/seminar-pr86_87.html

セミナー打ち合わせ「商品開発感性トレーニング」。トレーニングのための
教材探し。9月8日からスタートする、新商品開発大全セミナーの中の1日
セミナーです。
新商品開発大全の「大全」という言葉が気に入っています。
詳細は http://www.jorien.com/seminar-taizen-1.pdf

今後の仕事打ち合わせは「健康コンセプト開発」提案の仕事打ち合わせ。
「肌荒れソリューション」「疲れソリューション」「更年期ソリューション」
「ダイエットソリューション」「ストレス・ソリューション」「中高年向け
OTCのコンセプト開発」など「健康ソリューション」を「消費者の生の言葉」
から開発していこうと考えています。ご期待を。

求人面接1人。優秀な人でしたが、オリエンテーションの仕事キャラクター
とちょとずれていて残念。どなたかいませんか。
ご紹介ください。応募に関する情報はHPでご覧ください。

映画は、「メゾン・ド・ヒミコ」を見ました。
ひさかたぶりに長蛇の列の後ろに並んで映画を見ました。
10時55分の初回でですよ。
ゲイの老人ホームの人間模様です。そこに外界から、紫咲コウと、中学生の
子とが入ってくる。ゲイとストレートの異和の、気持ちが通ずる世界になって
いく過程がなかなか。差別を受けているゲイの人たちのやさしがいいですね。
舞踏家の田中泯が、へたうまでいい味でした。

9月は少しがんばらなければ、おもしろい仕事がしたいですね。
                                  
       日本オリエンテーション 主宰 松本勝英

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ミネラルスタート
■『4つの感情』
★解  説
 ニュー・ラグジャリー商品の消費に深く関係する4つの感情スペース
「自分を大切にする」。自分のための時間の確保、時間の有効活用、
心と身体の癒しと自分へのご褒美、ストレス解消、健康、安らぎ
「人とのつながり」。魅了、家族の絆、所属、親密な関係、家族、友情、
恋愛、セックス、デート
「探求」。冒険、学習、遊び、旅、自己改革
「独特のスタイル」。自己表現、自己ブランド化、シグナル、成功、
あなたも参加しませんか、大きな夢を持とう。
ニュー・ラグジャリー商品の成功には2つ以上の感情が満たされなければ
成功しない。
 「なぜ高くても買ってしまうのか」ボストンコンサルティンググループ
                        (ダイヤモンド社)
★ミネラル
 感情、情動、エモーショナルが重要になっています。
喜怒哀楽などの人の感情がマーケティングの大きなテーマになってきています。       
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■『想像力』
★解  説
 想像力 想像とは、人間の「恐ろしい行為」を自覚しつつ「変な事件が
起きるとそれに触発されて、もっと奇怪なことを考えたくなるのです」
事件の原因は、情痴とか借金苦とか報道されるが、それは、いわば感情の
記号化。「私は記号の中身に興味がある」人間や世界の、果ての果てまで
知りたいという欲望と好奇心。
それが、想像のエネルギーの源泉であるし、言葉や文化の違いも超えさせる
勢いを生んでいる。  桐野夏生氏

★ミネラル
 作家の想像性です。表面的記号から、人間の感情、欲望の深いところまで
想像すること、そのエネルギーが想像の源なのだ。

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■『むずむず』
★解  説
 原っぱと遊園地の違いは、遊園地はあらかじめそこでやることが決まって
いる。これに対して、原っぱは、あらかじめそこでやることが決まっている
のではなく、そこへいってそれから何をして遊ぶかが決まる。
たまたま集まったメンバーが紡ぎ出す行為の糸が、やがて互いに絡まって
いく。その絡まりをデザインするのが巧い遊び手の技。
廃校や取り壊し寸前のビルが「原っぱ」として生き返りつつある。
そこには参加者の「むずむず」は、出来合の「新しい」ものによっては喚起
されない。
「むずむず」は想像によって膨らむ。そして想像は材料不足のところで働き
出す。
                   鷲田清一氏 読売新聞 2005.7.22

★ミネラル
 「むずむず」が想像性を生み出す。与えることではなく、マイナスの環境
を用意することが想像を生み出す。企業の中に「原っぱ」を作る、教育の中
に「原っぱ」を作る。どんな「原っぱ」にしたらよいのか。
              
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■『異化力』
★解  説 
 ヒットするか、不発に終わるかの差はわずか。ヒットの目はあるのに注目
されていなかったものに、一味加えることを、「異化力」という。
機能に遊び心をどうプラスするか。ハローキティーのアンテナマスコット。
携帯のアンテナにこれをつけると、雑音をカットするという機能をうたい、
若い女性にヒット。
タカラ 社長 佐藤慶太氏 朝日新聞 2003.5.3

★ミネラル
 最後の一手が決め手になることがあります。重要です。こだわりです。

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■『生きることを楽しむ』
★解  説
 アメリカの生活製品は初期のインパクトは強いが、すぐ忘れ去られる
ような仕掛けというか、宿命をもつ。捨てさせるための大量生産品。
使い捨ての、リサイクルではなくサイクルで成り立っている。
「幸福」というポジティブ言語の語彙が薄っぺら。
「2ちゃんねる」でのネガティブな言語が妙にリアリティを持っている。
「遊びやせんとや生まれけむ、戯れせんとや生まれけん、遊びや子どもの
声聞けば、我が身さえこそ揺るがるれ」
ものではなく「生きることを楽しむ」ラテン気質に通ずる幸福論を、日本人
は持っていた。帰るべき場所はなくはない。
                   藤原新也 朝日新聞 2005.8.16

★ミネラル
  何でこんなに薄っぺらい日本人になってきてしまったのか。
 ワクワクする遊びを考える。今日は何して遊ぼうかな  


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 ■□■ 「MATSUMOTO・MINERAL」
 ■■■ 第143号 (2005/9/6) (c) 1999 Japan Orientation
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