1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:商品開発のセオリー スパーキング

44. ギャップの発見からの、ニーズの発見・開発

ギャップのあるところにニーズがある。

「したいけれど、出来ない」、「したくないけれど、しなければならない」。
意識と行動とのギャップです。

「したいけれど、出来ない」ギャップ

・ 食べたいけれどなかなか食べられない、または、食卓にでてこない。四国松山の鯛飯食べたい。
・野菜を食べなければと思っているけれど、単身だとなかなか野菜を食べるチャンスがない。
・糖尿病の友人は、甘いモノが大好きで、食べてはいけないことはわかっているのだがつい食べてしまう。
これらが意識と行動とのギャップです。

「したくないけれど、しなければ」ギャップ

・ 今日は食べたくないけれど、帰ってみたら食卓に上っていた。
・ 掃除をしたくないけれど、しなければならない主婦。
・ 風邪を引いていて外出をしたくないけれど、やらなければいけない仕事がある。
ギャップです。

「欲しい」と「買う」の間にもギャップが生じます。

購入阻害要因の発見、解決は新商品開発のチャンスです。
・ ブランドモノをほしい、しかし買わない(買えないのではなく買わない) ・ 欲しいけれど、何を買ったらよいのか自分では判断が出来ないパソコン入門者。
・ 大型バイクが欲しいが、買いたいと言い出せない中年男性
解決すればもっと市場は拡がるはずです。

いろいろなギャップ

意識と行動、理想と現実、心と体など、いろいろなギャップがあります。

[個人のギャップ]
たとえば年齢、 意識年齢と現実の年齢のギャップ。
40歳になると意識年齢は実年齢の0.7掛けの28歳になるそうです。反対に15歳の若い人は実年齢に対して1.5掛け、20歳になるようです。そこに大きな「20歳意識年齢」が生まれます。生じるギャップを解決すれば大きなマーケットになります。そのほか、肉体年齢,肌年齢,食欲年齢などと実年齢のギャップもあると思います。

[社会のギャップ]
東京工業大学の教授の本川達雄氏が、「縄文人と比べて、現代人は実に30倍のエネルギーを使っているとの試算もある。また、体の時間と社会の時間に、けた違いに大きなギャップが生じている、これが、現代人のストレスの最大の原因ではないか。今は脳味噌の方では幸せと感じているが、体が幸せと感じていない。時間の見方が重要なカギではないか。」と述べていました。
ストレスの原因はギャップです。ギャップを解決する知恵がニーズの発見・開発です。

そのほか、国際ギャップ、日本と世界のビジネスギャップを埋めようと日本企業は国際化を進めています。国際ギャップの解消です。
国際ギャップとして、大国意識と小国意識、個人主義と集団主義、契約意識と権利意識、宗教意識、罪の意識と恥の意識、喜怒哀楽の感情表現、体の接触、エチケット、家庭内仕事育児・子供のしつけ、栄養観念、教育、安全、お祝いと贈り物、嗜好品、等々「ギャップ日米徹底比較、これだけ違う85項(日本実業出版社)より」の比較分析もギャップ発見のチャンスです。

ギャップを新商品へ

まずギャップを発見すること。調査の時は、意識と行動を同時に聞いて、そのギャップを発見する工夫が大事になります。ギャップが生じている項目については、なぜギャップが生じているかの詳細な原因調査が必要です。その原因の中で重要な課題を解決することがニーズの発見・開発です。
野菜ギャップは、おいしい、甘い人参の開発。今子供達は喜んで食べています。野菜の嗜好品化、お菓子化で解決するのでは。
掃除も超手軽な微掃除になれば。大掃除、中掃除、小掃除から、微掃除にしていけば、毎日ほんのちょっとの手間で掃除が終わる。掃除ギャップは解消するのでは。

ギャップを生み出すこと

ギャップを解決することがニーズ開発ですが、反対にギャップを作り出すことも新商品開発にとって重要です。
イメージは悪いけれど人柄がよい人、外見は悪いが中身は大変おいしい、低価格なのにしっかりしている、家庭的な美人女優も、ギャップの魅力です。
ギャップが、不可解で、おかしくて、不思議な、思い掛けない、などの予想外、意外性の魅力を開発する事にもつながります。

ギャップは新商品開発の宝庫です。ギャップに気をつけよう。

日本オリエンテーション 松本勝英

バックナンバー一覧 次のスパーキング