1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

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考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第276号

配信日:2011年1月5日

2011年1月5日(水)
あけましておめでとうございます。本年もいろいろマーケティング・ディスカッションをしたいですね。今日が1日遅れの仕事始め、将棋の坂田三吉の新手「9四歩」、一手遅めの先手です。毎年1月1日、3日朝日新聞、日経新聞を熟熟読みしています。朝日、日経とも、今年の論調は、日本、世界の「影」の情報が多く、もう少しポジティブな見方をしないと希望が生まれないのではとの感想。記事内容は日経の方が朝日と比べて多面的な見方でちょっとおもしろかった。皆さんも、ぜひ熟熟読みにチャレンジを。本年もよろしくお願いします。

■『教育あしたへ1』
★気づき
 子ども同士の意見のキャッチボールで、どの子にも自信を持たせる教育。相手の意見に耳を傾け、自分の中で消化し、新たな意見を投げかける。教師の『教え込み』から子ども同士の『対話』へ。その先に広がるのは、新しい価値をともに作り上げる社会という未来図。円柱の展開図は何と何でできているか、長方形と円だけではなくいろいろな解があり、どれも正解。
朝日新聞2011.01.01

★コメント
 正月11時間にわたって、ハーバード大学サンデル教授の「正義」の白熱授業を録画で見ていた。自分の意見を述べることから、より深い学びがあることを実感。日本の教育革命に期待。
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■『究極の遅読が再び注目される伝説の元灘中・高教師 橋本武』
★気づき
 200ページの中勘助の『銀の匙』を徹底的な遅読で。語句を一つ一つ調べ、体験し、考える。『丑』の字が出てくるといろいろメージを拡げる、主人公が駄菓子を食べれば試食。すぐ役立つことはすぐに役立たなくなる。自分で見つけたことは一生の財産になる。『奇跡の教室』(小学館)発行
朝日新聞2011.01.01

★コメント
 ゆっくり熟成することの大事さを実感。知識から知恵へ、そして実行へ。『奇跡の教室』(小学館)読んでみます。
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■『私は45歳』
★気づき
 日本人の平均年齢は45歳。10年後には55歳。『三度目の奇跡取材班』による記事。第1の奇跡は明治維新、第2の奇跡は第2次世界大戦敗戦後の経済成長。現在は、人口減×高齢化×財政難。放置すれば衰退の一途。経常赤字を避けるには、海外進出企業などが稼いだ富を国内に還流させ、それを生かした国内産業の高度化につなげることが重要(JPモルガン証券 菅野氏)。そうすれば高度化した商品を輸出できるようになり、結果的に貿易収支でも黒字を維持できる可能性が出てくる。
日経新聞2011.01.01

★コメント
 『三度目の奇跡取材班』のネーミングがいいですね。緊迫感を感じる。新しい還流システムを構築し、世界が幸せになるように、円滑に循環させることが重要。
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■『1ドル80円台で競争力発揮 日産ゴーン社長』
★気づき
 輸出競争力を推し量るベンチマークはタイでも中国でもモロッコでもない。韓国だ。ウォン安を背景に世界市場で価格競争力を高めた韓国車をターゲットに、国内事業のコスト構造を見直す。『今後も商品群の拡充や技術開発の効率化を狙った合従連携が業界全体で続く。』
日経新聞2011.01.01

★コメント
 大激動の時代だと実感する。K-POP、サムソンなど韓国の強さが目立つ。IMFの勧告を受け入れ変革した韓国は蘇った。日本は「すごい」を捨てて、「すごかった」の認識を強く持たなければ。
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■『元旦社説より』
★気づき
 人類史で初の体験 税制と社会保障の一体改革と自由貿易を進める環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への参加が危機からの脱出に必要。朝日新聞2011.01.01社説
 国を拓き、道を拓く 世界でもまれて競争力を磨く志を再び。政治家や経営者の過信、若い世代のあきらめも捨て、外国に学び、明治人の気概に学ぶ。八方美人の政治は有害。日経新聞2011.01.01社説

★コメント
 税制改革とTPPへの参加は、朝日、日経ともに同じ。日本人の意識は、うさぎと亀の話の、うさぎ。寝ていたら、亀に追い越された。早く起きて前へ進む。
その他気になった記事は、「不寛容の現場」。内に向かって閉じていく時代。中国共産党機関紙 痛い誤植「温家室」。中国首脳はどう対応するのか。中朝の国境大橋が着工。これからも両国は強くつながっていくのか?人民元、1年で3.48%上昇。中国のインフレ対策が世界の経済にどう影響するのか。ブラジル、ルセフ新大統領今日就任。ブラジルの非工業化が指摘され、2億人の雇用を支えられるのか。デジタル進化論 変わる競争条件。「売り切り型のビジネスモデルを捨てる覚悟で臨むように」シャープ片山社長。

日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第276号(2011/1/5) (c) 1999Japan Orientation
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