1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第437号

配信日:2018年6月19日

‥‥…………………………………………………………………‥‥・・・
・■■■        商品開発・マーケティングの
・■□■   MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■     発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
        毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
・・‥‥…………………… by Japan Orientation ………………‥・・・

    ■□ 第437号 Table of Contents 松本プラス忽那□■
      ◇マツモト・商品開発ミネラル
      『新たな収入源、働き方変化』
      『取材とは』
      『相対的比較を促す』
      『偶然』
      『ゴリラ手本に 勝ち負け決めず』
      『「小さく生んで大きく育てる」:消費者視点で「わくわく商品開発のススメ」忽那公範キーワード』

<伝言>
第146回「商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
2018年7月12日スタート
“なぜ30年以上、企業から支えられているのか”
☆36時間セミナーで、36の成功の秘訣が深く学べるセミナー
☆40年のコンサルティングの成功、そして失敗のエキスです
☆30年企業のリピーターによって支えられ、続けて来られたセミナーです
☆商品開発の厳しさ、楽しさが実感でき、成長を促すセミナーです

2018年6月19日(火)
 ハノイ、ホーチミン
ハノイのSunway Hotelは常宿、ホテルに着くと松本さんと何人にも挨拶される、ほーっとします。ちょっと空港から離れているので、着くのに時間がかかるが、タクシーで40万ドン(約2千円)で到着(ちょっとタクシー代がかかるのが問題)。安くてホテルの設備、環境も良く、周りに美味しいレストランも多く楽しいです。
 ハノイで日系企業でセールス・エンジニアをしている人と若い学生のキャリアアップを支援している女性とディスカッション、私のマーケティングを学びたい面白人間に2日間、朝からプライベートセミナー、貿易大学の学生と対談、ベトナム最大の日本語学校(ドンズー学校)を卒業して、日本に留学した起業家志望の人たちとディスカッション、太陽エネルギー、木造住宅、ITなどチャレンジしている人たちにアドバイス、大豆から納豆を作っている、宇宙人とみんなから言われている人の納豆事業サポート、若いIT起業家の会社でこれからの経営戦略アドバイス、日本語学校経営の戦略、アイディア開発、これからはアジア人材を作るべきではなどの話。
立命館の大学院に入学する女性に、インド、シンガポール、マレーシアの人たちのネットワークを作るように。日本に学ぶから、アジアのリーダーになる人材を育てることが必要。

 ホーチミン
Paradise Hotelがホーチミンの常宿、三つ星ホテルですが、ホスピタリティーが高い。日本語を教えたり、指相撲をしたり和気あいあい。レストラン、クラフトビールのバー、ベンタン市場、フルーツのお店も多く、ここでもみんなから歓迎。18日、日系企業とのディスカッション、ベトナム市場開発の話し合い、19日は日越交流会。日系企業のトップとベトナム若手起業家とのディスカッション、声をかけた日系企業のトップの会議などで不参加が多い、ネットワークを作るのに良い機会なのに残念。

CHANEL NEWS ASIA を見ていると、アジアのダイナミックが見えてくる。30度を超える中、75歳、忙しく、充実した日々を楽しんでいます。

■『新たな収入源、働き方変化』
★気づき
 シェアリングエコノミーというと「個人所有から共有への変化だ」と言われることが多いのですが、それは今起こっていることの本質ではありません。シェア自体は昔からありました。ホテルもタクシーも個人所有ではなくシェアです。何がこれまでと違うかといえば、ホテルやタクシー会社のような事業者ではなく、個人がサービスを供給できるようになったことです。
 これは大きな変化です。人の行動や、社会の構造を大きく変える可能性がある。
 現在、スマートフォンのアプリを使ったサービスが急速に発展しています。自家用車で他人を運ぶライドシェアや、自宅を宿泊施設として貸し出す民泊のほかに、金融、労働など様々な分野に広がっている。タクシー会社や銀行という会社がなくても成り立つようになってきました。
 今はまだ技術的には過渡期です。仲介者が手数料をとる中央集権的な仕組みだからです。しかし、近い将来、仲介者がいなくても、所有者と利用者が直接結びつく究極的なシェアリングエコノミーが実現するでしょう。
 これを可能にするのが、仮想通貨の基礎となるブロックチェーンという技術です。中央集権的な管理者がいなくても経済的な取引ができるようになる。
イスラエルではこの技術を用いたライドシェア実験がすでに行われています。
野口悠紀雄さん(早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問)
朝日新聞2018.06.15

★コメント
 C to C 個人と個人のビジネスネットのプラットホームがブロックチェーン。ベトナムでもスモールビジネスのネットワークにブロックチェーンの活用を考えている人たちがいます。これからどんなビジネスが生まれてくるか楽しみです。

・・・‥‥...............‥・・‥.....................‥‥・・

■『取材とは』
★気づき
「取材とは何か」と尋ねられます。「材料を取ること」と言う人がいますが、僕は違和感がありますね。
 材料を取るために人に会うのではないのです。人に会うことによって、その触れ合いの中で自分にはないものが形成されたり新しい視点を教えられたりする。そういうことを積み上げていく過程こそが取材だと考えています。日常業務のようにただ与えられた仕事をこなす記者には本当に面白い記事は書けませんよ。
(語る 人生の贈りもの)鎌田慧:80歳、「反逆老人」ここにあり
朝日新聞2018.06.15

★コメント
ダイアローグ 触発が重要になる。無意識に溜まっている情報が、人と話をすることによって顕在化、触発される。人と話していると、自分でも思っていなかった考えが浮かんでくる。取材の極意では?

・・・‥‥...............‥・・‥.....................‥‥・・

■『相対的比較を促す』
★気づき
 ウィリアムズ・ソノマ社がはじめて家庭用「ブレッドベーカリー」を売り出したとき(275ドルだった)、ほとんどの消費者は無関心だった。
え、家庭用パン焼き機?何それ?いいの悪いの?いる? それより隣においてあるおしゃれなコーヒーメーカーを買ったほうがいいのでは?売れないパン焼き器の製造業者は、調査会社に相談し、こんな解決策を提案された。
新モデルのパン焼き器を売り出すこと。しかも、最初のパン焼き機より大型で、値段は1・5倍。すると売れだしたが大型のパン焼き機ではない。消費者が二つのパン焼き機を選べることによって、大型のパン焼き機と比べて「パン焼き機買うとしたら、小さくて安い方かな」二つを比較することによって、相対性で選択することができるようになった。
「予想どおりに不合理」ダン・アリエール

★コメント
 人間は相対的比較がないと評価ができない。意思決定をさせるには、意図的に比較の対象を提示して有利に決断させる、行動経済学はマーケティングの有力なツールです。一読を。

・・・‥‥...............‥・・‥.....................‥‥・・

■『偶然』
★気づき
最も偉大な発明家は誰か。それは「偶然」である
 Name the greatest of all inventors. Accident.
Mark Twainマーク・トウェイン
(米国の作家、小説家 / 1835〜1910)

★コメント
 散歩に行こう、人に会いに行こう、旅に行こう、探検に行こう、偶然を自分で作ろう。

・・・‥‥...............‥・・‥.....................‥‥・・

■『ゴリラ手本に 勝ち負け決めず』
★気づき
 「重要なのは、そこで勝ち負けを決めるわけではないということ。ゴリラのリーダーに求められるのは『負けない心』なんです。攻撃し合わずに張り合って、周囲も自分も納得して引き分ける。人間も『負けない』という姿勢によって並列社会をつくってきたのだと思います。勝とうとする精神は、相手を屈服させ排除しようとするので、自分はだんだん孤独になっていく。でも負けまいという姿勢は、相手を対等に見るので、友達を失わずに済む。だから仲間ができる。そうやって人間の集団もつくられていったのでしょう。ゴリラと人間の社会の底流に流れているものは極めて近いと思います」。
京都大学 山極寿一総長
日本経済新聞 2018.06.14

★コメント
 賢い社会ですね。圧倒的に勝って、相手をつぶすことより、共存をしていく社会に。いまの人間社会は進化しているのか、退化しているのか、考えさせられます。

・・・‥‥...............‥・・‥.....................‥‥・・

■『「小さく生んで大きく育てる」:消費者視点で「わくわく商品開発のススメ」忽那公範キーワード』
1980〜90年代は、成長の時代で、みんなが同じ商品を求めていて、マスのヒット商品が簡単に出来る時代だったと思います。今は、ものが溢れてきて、消費者の価値観も多様化してきて、広告して認知が広がれば、みんなが同じ商品を買うという時代ではなくなりました。新しい提案のある商品も、ターゲットを明確にして、そのターゲットの人が使って、深い感動を体験して、何がよかったのかを友達やまわりの人にいいたくなって、共感する人が増えていくような商品を作ることが大切だと思います。
一方、価値の多様化といいながら、消費者の生活や価値観はそんなに多くなくて、数個の分類に分けられる程度で、案外、ターゲットを絞っても「共感」という伝達を使うと、コアターゲットでない人にまで広がると思います。
自分が欲しいものがわからないから、ネット、口コミで、動かされやすく、情報発信が大切です。その情報の中で一番大切な情報は「新しい魅力的な」商品コンセプトで、昔のように機能でなく、自分の生活にどう役立つのかを伝えたくなるような商品が、小さく生まれて大きく育つ商品だと思います。
忽那 公範(くつな きみのり)

・・・‥‥...............‥・・‥.....................‥‥・・

◆土日朝一番の映画 映画は映画館で観るとワクワク・ドキドキです。
 2週間ベトナム出張で残念ながら映画を見られなかった。飛行機の中の小さな画面で映画を見るのは迫力がないので、原則見ない。
ホーチミンで時間ができたら、映画館に行って見たい。

日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

■■■.......................................................................................‥‥・・
■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第437号(2018/6/19) (c) 1999Japan Orientation
・‥‥.......................................................................................‥‥・・

前のミネラル 次のミネラル