1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第423号

配信日:2017年11月8日

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・■■■        商品開発・マーケティングの
・■□■   MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■     発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
        毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
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    ■□ 第423号 Table of Contents □■
      ◇マツモト・商品開発ミネラル
      『SFを経営に』
      『支援型クラウドファンディング 大手企業も活用』
      『鼻をつまむと味が減る』
      『イオン、シニア向け100店』
      『デジタルマーケティング成功のヒント インフルエンサー動画、生配信』

<伝言>
第143回「新・商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
11月15日スタート
“なぜ30年以上、企業から支えられているのか”
☆36時間セミナーで、36の成功の秘訣が深く学べるセミナー
☆40年のコンサルティングの成功、そして失敗のエキスです。
☆30年企業のリピーターによって支えられ、続けて来られたセミナーです。
☆商品開発の厳しさ、楽しさが実感でき、成長を促すセミナーです。

2017年11月8日(水)1日遅れになりました。

本を買うのが大好きで神保町の「東京堂書店」によく行きます。古本屋も大好きです。落ち着いて本が見られ、買えるので大好きな書店です。アマゾンで本を買うのもいいですが、店頭で買うと愛着感が違います。
昨日は、北欧のミステリーの傑作「ミレニアム4上下」と、レジのところに置いてあった「風邪の効用」野口晴哉、野口整体の提唱者で体と心の第一人者の本を買いました。
3日前には「ポストキャピタリズム」資本主義以後の世界、人類史上初のチャンスがやってくる のキャッチに興味、成熟化している次の社会に興味を持っているので購入。
本を買うこと自体が興味をかき立て、積んでおくだけでも刺激になります。買って積んである本が机の上に20冊ほどあります。早く読んでと言われているようで、ちょっとストレスに感じますが、毎日、本のタイトルを見ているだけでも楽しいものです。
1冊2000円を超えると、ちょっと買うのに躊躇しますが、自己投資と数日楽しめ、1800円の映画を観るより価値があるかも?
今読んでいる本は、数年前に買った本で、宮大工の棟梁西岡常一さんとその弟子の小川三夫さんの「木の命木の心」。仕事の構え、想い、修行、人を育てる、繰り返しその重要性を述べていて感動、あと少しで読み終わりです。
本のある暮らしを楽しんでいます。

■『SFを経営に』
★気づき
 ご存じのとおり、ウィリアム・ギブスンは、1984年の傑作『ニューロマンサー』で、「サイバースペース」という新語を生み出した。ニール・スティーヴンスンの『ダイヤモンド・エイジ』から発想を得て、アマゾンの創業者ジェフ・ベゾスは電子書籍リーダーのKindle(キンドル)を生み出した。またグーグルの創業者セルゲイ・ブリンは、スティーヴンスンのもう1つの名作『スノウ・クラッシュ』を通じて、バーチャル・リアリティに関する洞察力を養った。SFの古典『スター・トレック』に登場したコミュニケーターは、携帯電話の発明を促した。グーグルもマイクロソフトもアップルも、SF作家をコンサルタントに招き入れている。
出所不明

★コメント
 私もSFファンです。傑作は『ブレードランナー』の原作『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』読んでいない方はぜひ読んでください。映画もぜひ。SFは未来のヒントになると同時に、概念の枠を広げ、新しい世界を提示してくれます。日本のSFでは、筒井康隆、大原まり子、神林長平、山田世紀、私のオススメは伊藤計劃(いとう けいかく)です。是非是非。

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■『支援型クラウドファンディング 大手企業も活用』
★気づき
 支援者にとって購入型CFは製品の先行予約販売の一種ともいえるが、大きな違いもある。1つはプロジェクトが失敗して支援者にリターンがないというリスクがゼロではない点。もう1つは、支援者も開発の方向性に意見を言える点である。
CFでは、支援者にとっても製品の新しい楽しみ方ができるようになる。開発に一部参画することで「無名のアイドルを応援して有名になるのを楽しむように、製品を育てること自体が価値になる。」

★コメント
 リーンスタートアップの方法として活用してみると良いのでは。一般のコンセプトテストは意向のテストで、実際に買ってくれるかわからない。買って使ってもらい、問題点があれば修正をしていくことも可能で、有効な方法では。

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■『鼻をつまむと味が減る』
★気づき
 鼻をつまんでジュースを飲むとオレンジとリンゴの味が区別できない。昔から言われてきたことだが、味わいには匂いが大事だ。これが本当であることを大学の授業のなかで学生に体験させている。
鼻をつまみながらチョコレートを食べるように指示する。チョコレートを食べる講義なんて白日夢のような幸福である。眠そうな学生もにわかに活気付(づ)く。鼻をつまんでもチョコレートであることはわかる。途中から鼻をつまむ指を緩めるように指示すると、教室じゅうに大歓声が上がる。「味が増えたぁ!」
口の中と鼻の中は奥で繋(つな)がっている。タバコを吸うおじさんが鼻から煙を出しているように、途中で指を緩めると、口の中の空気が鼻腔(びくう)にも移動する。鼻の奥には、口から移動してきた匂いを感知する嗅覚領域があり、匂いの刺激を脳に伝えている。匂いではあるが口の中に入れたものが刺激するので「味が増した」と感じるのである。
口から鼻に抜ける味わいは風味と呼ぶ。これまでいろんな食物を鼻をつまんで食べてきたが、最も強烈だったのは和牛のステーキだった。鼻をつまむとただの牛肉。和牛らしい美味(おい)しさは匂いが決め手だ、と断言できる。試してみられたらいかがか。
龍谷大学農学部教授 伏木亨
日本経済新聞 2017.09.30

★コメント
 感覚は単一で捉えるより、複合的で捉えてみると面白い。香りと味で風味、コーヒーは鼻腔に抜けるアロマの香りが風味を生み出している。感覚は面白い世界です。私がいま興味を持っているのは共感覚です。数字に色を感じる、声に色を感じる。赤ちゃんは視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚が未分化で、大人になると分化していくが、大人の中にも未分化の部分が残っているのでは。し好とは未分化の共感覚が影響しているのではないか?

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■『イオン、シニア向け100店』
★気づき
 実際にサービスを導入するかは各店の判断になるが、早朝7〜9時の来店にポイントを付けたり、歩数に応じてポイントを付けたりして、来店を促す。体操教室や健康的な食生活のセミナー、習い事の発表会といったイベントをほぼ毎日開く。行政や医療機関と連携。巡回バス運行や、健康相談窓口の設置などを各店で検討する。
日本経済新聞2017.08.12

★コメント
 高齢者は集まり、話し、笑いをするコトが必要。モノに対する消費力は低下しているが、コト消費力は高い。集まりのサポートとコト開発をすればモノ消費にもつながる。モノ・コト消費の一体開発が必要なのでは。

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■『デジタルマーケティング成功のヒント インフルエンサー動画、生配信』
★気づき
 ユニリーバ・ジャパンが「LUX(ラックス)」のサブブランド「ルミニーク」の浸透で成果をあげている。インフルエンサーを起用した動画をライブ配信。ターゲットである「多忙な女性」に訴求している。
「LUXルミニーク#バスタイムトーク」という特設のツイッターアカウントを用意し、ツイッター上で動画をライブ配信できる機能を使い、今年3月から6月まで毎月1回、毎回異なる女性インフルエンサー2人を起用した約30分の動画を配信した。するとライブ配信の時間内にすべて再生回数100万回を超えるほど評判を呼んだ。さらに、それぞれの動画を再編集した短縮版を特設サイトに掲載した上でネット広告を展開し、ターゲット層を同サイトに誘導して短縮版の再生回数も増やした。こうした成果が出ていることからユニリーバは8月から、早くも第2シーズンを始めている。
成功のポイントは、多くのフォロワーを持つインフルエンサーの起用にある。商品コンセプトである「リラックス」を伝えるため、ターゲット層に合致するフォロワーを持つ女性インフルエンサーを起用し、風呂上がりの設定で、商品を使いながらリラックスして語り合う姿を動画でライブ配信し、ターゲット層に親近感を持ってもらうという作戦が当たった。商品の市場シェアも拡大中で、ユニリーバは今年末までこの取り組みを継続する考えだ。
日経デジタルマーケティング 降旗淳平
日経MJ 2017.10.04

★コメント
 インフルエンサー、動画、ライブが成功のファクターでは。企業から消費者へのタテ・コミュニケーションから、消費者同士のヨコ・コミュニケーションに変化してきている。企業と消費者との新しいナナメ・コミュニケーションの開発が求められている。

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◆土日朝一番の映画 映画は映画館で観るとワクワク・ドキドキです。
『三度目の殺人』
是枝裕和監督と福山雅治のタッグに、役所広司が参加、重厚な裁判ドラマ、二人の葛藤が見どころ、「人が人を裁けるのか」と問いかける意義は大きい。ラストもいいです。オススメです。

『ブレードランナー2049』
前作から30年、レプリカントと人間の関係が進化して行く。2時間43分の長編だが、全編迫力、観に行く人は「ブレードランナー ファイナルカット」をみてから観に行ってください。

『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』
猿の惑星シリーズ第3作、深い文明論がわくわくドキドキの映像になっている。人類の退化と高度の知能を持った猿の惑星の出現。猿の顔の表情デザイン、特にシーザーの表情の変化が心の奥を表現していてすばらしい。オススメです。

『女神の見えざる手』
銃規制のロビストとして小さな会社に移籍した、女性ロビストの活躍。
大胆なアイディアと行動により銃規制反対派を追いつめる、アメリカ・キャリア女性の考えと行動には共感は出来ないがかっこいい。ラストがいい。

日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

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■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第423号(2017/11/8) (c) 1999Japan Orientation
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