1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモト・新商品開発ミネラル」

【マツモト・新商品開発ミネラル】第284号

配信日:2011年4月19日

‥‥…………………………………………………………………‥‥・・・
・■■■        商品開発・マーケティングの
・■□■   MATSUMOTO・新商品開発MINERAL
・■■■     発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
        毎月第1・第3火曜日発行(創刊 1999/10/01)
・・‥‥…………………… by Japan Orientation ………………‥・・・

    ■□ 第284号 Table of Contents □■
      ◇マツモト・新商品開発ミネラル
      『危機に立ち向かうことでリーダーは鍛えられる』
      『白川静デスクのこと』
      『七分散り』
      『人間が機械になることは…』
      『脱成長』

    ◇伝言
      ◆第111回「商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
      6月9日(木)スタート。4月14日スタートの110回は、31名の方々が参加しました。
      "これから"の新商品開発をわかりやすく、深く学び、そして考える。
      ◆商品開発コンサルティング&カウンセリング
      「潜在ニーズの開発方法」と「顧客創造型新商品開発」
      時代・市場・生活価値観の変化の芽を引き抜き、顧客創造・需要創造・市場創造型商品開発のコンサ
      ルティングプログラムです。

2011年4月19日(火)
3月11日の大震災から1ヶ月以上が過ぎました。これからが正念場です。戦略的・継続的・現場的支援が必要です。
先日、福島で、命を賭けた「地ぱん」作りを進めている大橋雄二さんにお会いしました。大橋雄二さん(54)は福島県の銀嶺食品工業代表として、体にやさしいパン作りを追求し続けてきました。血友病を抱えながらも、福島県の地産地消の食材を使って、"地ぱん"を作る前向きな姿に、多くのファンがいます。その大橋さん、3月11日東京で商談中に地震に被災。車椅子のまま、ホテルのロビーで一夜を過ごし、血液製剤の投与の刻限が迫る中、ようやく13日に福島に戻れました。そして、その後は、休む間もなく、行政からの委託を受け、材料不足の中、工面しながら被災者向けのコッペパンを1日1万5000個作り続けています。4月20日(水)午前10時05分頃からNHKラジオ第一放送の「ラジオビタミン」の「ときめきインタビュー」に大橋さんが出演します。 http://www.nhk.or.jp/vitamin/interview/index.html
生き方、モノづくりの情熱を応援したいと考えています。「地ぱん」の通販も再開しました。ぜひ、大橋さんのパンを味わって、福島の食のネットワークも応援してあげてください。銀嶺食品工業株式会社 tel:0120-573-0341 http://www.ginray.jp/

■『危機に立ち向かうことでリーダーは鍛えられる』
★気づき
 アイアコッカ 元クライスラー会長「危機に立ち向かうことでリーダーは鍛えられる」
危機的状況下で指導者に従おうとする人は、何かしらこれまでにない刺激を求め、新しい指針を欲するもの。その状況で指導者はより自由な行動をとることができる。
ブッシュ米大統領の0911後の自由。国民が変化の必要性を感じれば、改革を掲げるリーダーが有利だ。士気を鼓舞する指導者の多くに反応する。危機は急激に起こるが、長年続いてきた問題が深刻化した臨界点に達するようなケースがある。アメリカの自動車メーカーのシェアの低下。地球温暖化による悲惨な危機の到来。リーダーは危機感を歓迎しがち。「よくある危機」と「まったく新しい危機」(ハリケーン「カトリーナ」)。まったく新しい危機には既存の手順が逆効果になる。命令形式を控えて水平的に組織を編成し、メンバーが状況の理解と対応策の設計に取り組むことが望まれる。この状況で求められるのは、臨機応変型のリーダーシップのもとで専門知識を結集すること。
出所不明(日経新聞ではないか)

★コメント
 大震災後のリーダーに何が求められているのか。冷静な希望、光では。期待したい。
・・・‥‥...............‥・・‥.....................‥‥・・

■『白川静デスクのこと』
★気づき
 独学の人。「学問とはそういうものである。自己の中から噴き出す要求があって、初めて物事はできる。」
学問の骨法は三つと言われた。
 一、志あるを要す
 一、恒(つね)あるを要す
 一、識あるを要す
立命館大学 漢文学者 白川静 名誉教授
河谷史夫(朝日新聞論説委員) 朝日新聞2006.11.8

★コメント
 志を持ち、まつもと風に言うと、想いをもって恒常的に努力をする、すなわち継続的革新の心をもって、いろいろな経験をもとにした知識、常識で判断すること。
・・・‥‥...............‥・・‥.....................‥‥・・

■『七分散り』
★気づき
 七分の花が散ったのを七分散りという。七分散りになって、葉が少し出た枝は、それなりに風情があり、ぼくの人生も七分散りである。でもまだ三分は残っているわけで、わずかに花がついている桜を見て、そこに自分を重ねる。桜が教えてくれるのは、花の散り方であって、満開のあとは、散る運命が待っている。いさぎよく散るのが日本人の美学であり、しずこころなく散るのをよしとする。それで花吹雪に悶絶するのであるが、おおかた散ってしまったあと、ちらりほらりとしみったれて散る花も、なかなか捨てがたい。
作家 嵐山光三郎氏
日経新聞2007.4.9

★コメント
 15日に、風に吹かれて散っていく桜吹雪を浴びながら、鼻歌を歌ってセミナーに行きました。散るカッコよさと自分の散り方が重ね合わさってきます。桜のようにいけるかな?落ち着いて、しずこころで。
・・・‥‥...............‥・・‥.....................‥‥・・

■『人間が機械になることは…』
★気づき
 フランス文学者渡辺一夫は、とくに戦後すぐからの五年間、この国の進み行きを強く憂えて、正面から提言する文章を書きました。「人間が機械になることは避けられないものであろうか?」はその一つです。人間が自分の(あるいは国家の誘導する)思いこみの機械になって、非人間的なことをやる・やらせる情況の再来を警告するものでした。「子どもを産む機械」という大臣の発言への批判に、私は「人間/機械」の命題の切実さに行き当りました。まだ「国策」という言葉こそ完全復活してはいませんが、「国益」は流行語です。
作家 大江健三郎氏
朝日新聞2007.2.20

★コメント
 ヒューマンな幸せを考え続けています。マーケティングはこれから何をするべきか、何ができるかを考えるチャンスでは。「国益」とは何なのか。心して考えなければ。
・・・‥‥...............‥・・‥.....................‥‥・・

■『脱成長』
★気づき
 経済の規模を順次縮小させ、本当に必要な消費にとどめることが真の豊かさにつながる。「私が成長に反対するのは、いくら経済が成長しても、人々を幸せにしないからだ。成長のための成長が目的化され、無駄な消費が強いられている。そのような成長は、それが続く限り、汚染やストレスを増やすだけだ」「持続可能な成長」は語義矛盾。「より本質的な解決策は、グローバル経済から離脱して、地域社会の自立を導くことだ。」「『脱成長』は成長への進行にとらわれている社会を根本的に変えていくための スローガン」「南の人々自身がオリジナルの道を作っていけるようにしなければならない」「資本主義はもっと節約すべきだし、人々はもっと豊かに生きられる。我々の目 指すのは、つましい、しかし幸福な社会」
フランスの経済哲学者セルジュ・ラトゥーシュ
朝日新聞2010.7.13

★コメント
 脱成長論に新鮮さを感じる。原発災害の中、これから何を求めていくのか。新興国も含めた、これからの「幸せ」考える機会になって欲しい。

日本オリエンテーション主宰 まつもとかつひで

■■■.......................................................................................‥‥・・
■□■「MATSUMOTO・MINERAL」
■■■ 第284号(2011/4/19) (c) 1999Japan Orientation
・‥‥.......................................................................................‥‥・・

前のミネラル 次のミネラル