1970年から、新商品開発・マーケティングの人材育成のセミナー・コンサルティングと新商品開発戦略、新商品開発システム革新の仕事を続けています。

日本オリエンテーションは、マーケティングをR&Dする事務所です。
考えるヒント:メルマガ「マツモト・ヒントビット」

新商品開発のヒント!(10/11)

配信日:2011年10月11日

「新商品開発・ヒントビット」第61号

・・・‥‥…商品開発の「小さな・小さなヒント=ヒントビット」…………‥・・
◆61◆    マツモト・新商品開発ヒントビット
○60○   発行者:日本オリエンテーション 松本勝英
59▲▼        毎月第2・第4火曜日発行
・・・‥‥………………… by Japan Orientation ……………………‥・・・

10月11日(火)
スティーブ・ジョブズ氏の死に哀悼を表し【ジョブズの卒業祝賀スピーチ】2005年6月12日、スタンフォード大学の中から「STAY HUNGRY,STAY FOOLISH」と「ABOUT DEATH」のスピーチを掲載します。合掌。

【伝言】
第113回「商品開発プログラムのたて方36時間」セミナー
10月13日(木)スタートです。(10月25日からも参加可能です)
<顧客創造型新商品開発>をめざす"これから"の新・商品開発セミナー
商品開発を実践的に、深く学ぶ『場』です。
時代・市場・生活価値観の変化を引き抜き(マーケティング・センスアップ)、魅力的コンセプト開発(思考体力)を身につける6日間36時間のセミナーです。
第12回「商品開発商品開発車座塾」
11月4日(金)5日(土)
会津若松の歴史と、独特の空間の『場』の力を借りて、参加者の皆さんのマーケティング叡智を解き放つ『場』です。
テーマは、「時代の変化を引き抜き、需要を創造する」。
業界を越えてオープンな話をしていきます。女性参加者もいます。女性もぜひご検討を。

★新商品開発ヒントビット第61号

「STAY HUNGRY,STAY FOOLISH」スティーブ・ジョブズの話
 私が若い頃、"The Whole Earth Catalogue(全地球カタログ)"というとんでもない出版物があって、同世代の間ではバイブルの一つになっていました。
 それはスチュアート・ブランドという男がここからそう遠くないメンローパークで製作したもので、彼の詩的なタッチが誌面を実に生き生きしたものに仕上げていました。時代は60年代後半。パソコンやデスクトップ印刷がまだ普及する前の話ですから、媒体は全てタイプライターとはさみ、ポラロイドカメラで作っていた。だけど、それはまるでグーグルが出る35年前の時代に遡って出されたグーグルのペーパーバック版とも言うべきもので、理想に輝き、使えるツールと偉大な概念がそれこそページの端から溢れ返っている、そんな印刷物でした。
 スチュアートと彼のチームはこの"The Whole Earth Catalogue"の発行を何度か重ね、コースを一通り走り切ってしまうと最終号を出した。それが70年代半ば。私はちょうど今の君たちと同じ年頃でした。
 最終号の背表紙には、まだ朝早い田舎道の写真が1枚ありました。君が冒険の好きなタイプならヒッチハイクの途上で一度は出会う、そんな田舎道の写真です。写真の下にはこんな言葉が書かれていました。「Stay hungry, stay foolish.(ハングリーであれ。馬鹿であれ)」。それが断筆する彼らが最後に残した、お別れのメッセージでした。「Stay hungry, stay foolish.」 それからというもの私は常に自分自身そうありたいと願い続けてきた。そして今、卒業して新たな人生に踏み出す君たちに、それを願って止みません。

「ABOUT DEATH」スティーブ・ジョブズの話
 死に関するお話です。
 私は17の時、こんなような言葉をどこかで読みました。確かこうです。「来る日も来る日もこれが人生最後の日と思って生きるとしよう。そうすればいずれ必ず、間違いなくその通りになる日がくるだろう」。それは私にとって強烈な印象を与える言葉でした。そしてそれから現在に至るまで33年間、私は毎朝鏡を見て自分にこう問い掛けるのを日課としてきました。「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」。それに対する答えが"NO"の日が幾日も続くと、そろそろ何かを変える必要があるなと、そう悟るわけです。
 自分が死と隣り合わせにあることを忘れずに思うこと。これは私がこれまで人生を左右する重大な選択を迫られた時には常に、決断を下す最も大きな手掛かりとなってくれました。何故なら、ありとあらゆる物事はほとんど全て…外部からの期待の全て、己のプライドの全て、屈辱や挫折に対する恐怖の全て…こういったものは我々が死んだ瞬間に全て、きれいサッパリ消え去っていく以外ないものだからです。そして後に残されるのは本当に大事なことだけ。自分もいつかは死ぬ。そのことを思い起こせば自分が何か失ってしまうんじゃないかという思考の落とし穴は回避できるし、これは私の知る限り最善の防御策です。
 君たちはもう素っ裸なんです。自分の心の赴くまま生きてならない理由など、何一つない。

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